エンダーズ・デッドリードライヴ 東京蹴球旅団2029

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著者 後藤 勝
ジャンル スポーツ  > サッカー
出版年月日 2014/07/26
書店発売日 2014/07/18
ISBN 9784862552648
判型・ページ数 四六・340ページ
定価 1,540円(税込)

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内容紹介

◆二〇二九年、東京の覇権を巡る闘い

「群青! いるんだろう?」
近い未来、二〇二八年秋。
コロンビアの麻薬戦争に巻き込まれた日本人サッカー選手
群青叶(ぐんじょう・かなえ)は、東京のプロサッカークラブ「銀星倶楽部」の常務、松重崇(まつしげ・たかし)によって救い出される。
逃走中に負傷しながらも一命をとりとめた群青は帰京し、生みの親である「銀星倶楽部」オーナー社長の上水流領(かみずる・かなめ)が亡くなる間際、初めての対面を果たす。
「おまえ、銀星倶楽部の社長になれ」
妾の子である群青は領の命令に反発するが、腹違いの姉上水流奏(かみずる・かなで)が就任を断り、成り手のいない状況で、唯ひとつの存在理由を失いたくないと、後継者になることを決意する。
領の棺を送り出したあと、群青は奏がライバルである「インテルクルービ」で専務の座に就いていた事実を知る。
明けて二〇二九年、東京都心を二分するプロサッカー興行戦争が異母姉弟の手によって開かれようとしていた――


◆こんなフットボールノベルを待っていた! 

欧州文学の、フットボール好きな父と子のちょっといい話。
あるいは日本の悩めるサッカー小学生の感動話や、部活のエースが代表選手となり海外へと飛び出す成長物語。
かぎられた類型に閉じ込められてきたサッカーフィクションを檻の外に出す。そんな願いから生まれた作品が『エンダーズ・デッドリードライヴ』です。
タイトルには「サッカー」も「フット」も「ボール」もない。
あるのはサッカー人生の端境を往く者の決死行という意味だけです。

西暦二〇二九年。
それは貧困層による反乱が起き、世界同時内戦を経たあとの、まだ戦火の匂いが色濃く残る近未来。
傷跡を残したまま再開発が進み、富裕層の住む高級住宅街やハイテクビルが列ぶ都心と、汚染限度スレスレの貧困街との格差は拡がるばかり。
極端な規制緩和に伴い、投機の対象となったプロサッカークラブもまた、金持ち化する強豪と、経営破綻する弱小とに二分されている。
この状態に、既得権益層に立ち向かうべく大量のマネーを抱えて新規参入してきた若き事業家、神足一歩(こうたり・かずほ)率いる「インテルクルービ」と、経営不振に陥り消滅寸前の「銀星倶楽部」が同居、東京東部のライバル同士として競い合うことになる。
未熟なまま銀星倶楽部の社長となった群青は、インテルクルービの圧力に抗いながら、クラブを存続させることができるのか。
周囲には心に傷を負った人間ばかり。
それぞれの人生を呑み込み、ともに転がりながら、いまよりもマシなゴールをめざす。

ピッチの内と外は切り離せない。
人生とはフットボールであり、フットボールとは人生である。
不思議なことに、組織としても個人としても生き延びようとする過程で、群青は思わぬ角度からフットボールの深奥に迫っていくことになる。
読者は大河エンタテインメントドラマのダイナミックな展開に揺さぶられながら、それでいてフットボールの濃い世界にはまっていく。
こんなサッカー小説を待っていた!

新世代フットボールリアル・フィクション、ついに誕生!!

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